2008年3月27日木曜日

大荷物を背負う「かつぎ屋さん」はロボットの様に歩く。

NOstalgia Travel
満員のバスが国鉄(今のJR)取手駅に着いたのは午前7時頃だった。そして、「かつぎ屋さん」の面々は駅前の専用市場に集結する。

Great Mother
専用市場と言っても、使用済みの線路の枕木で作った、背もたれのない長椅子が10~15コ位、並べられただけの150坪程度の空き地だ。露天なので当然、風雨をしのぐすべがない。

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雨の日「かつぎ屋さん」は、特別の事がない限り、休業となるのは、この市場が露天である事も原因の一つだ。とにかくこの市場に着いた母達「かつぎ屋さん」は、自分の商品を仲間に売ったり、買ったりする。

Great Motherサバイバル時代も過渡期に入ると、「かつぎ屋さん」から、オーダを受けていた業者が、自転車やバイクなどで運び込む者もいた。野菜、米、モチ、モチ米、タマゴ、鶏肉、河魚の佃煮、大福などなど食料品が取引の対象だ。

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駅の近くにある「千代屋」と言う八百屋は、「かつぎ屋さん」専用業者で、いつも盛況だった。その八百屋は「かつぎ屋さん」が駅に着始める午前6時頃から正午まで、「かつぎ屋さん」が帰り始める午後4時から7時までが営業時間だった。

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「かつぎ屋さん」のカゴはガッシリとした竹製で、タテ、ヨコ45センチで高さが80センチぐらいだが、その荷作りが巧みでないと途中で荷崩れして、大けがをする事になる。

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当然、重い米や、上からの加重に耐えられる物などは、カゴの一番下になる。そして野菜は一番上だが、途中で鮮度が落ちないように、ぬれた古新聞や風呂敷でクルンダリする。新聞が濡れすぎていると、下の米の鮮度に影響するから、そこもノウハウだ。

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タマゴなどは10個ずつ古新聞でクルンデ、篠竹製の「手さげカゴ」に入れて運ぶ。この手さげカゴはタマゴなら100個ぐらいはいる大きさだ。

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この身体のバランスを考えて両手に、同じ重さ(7~8Kgx2)の「手さげカゴ」を持つ、これも重要なノウハウの一つだ。
その総重量は目測だが当時の母の体重(55Kg前後)は軽くオーバーすることは間違いない。

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荷物が満載になった「かつぎ屋さん」の歩く姿は、頭上高く積まれたカゴを前かがみで背負い、両手に「手さげカゴ」をもってノシノシとロボットのように歩く。
この姿で、息を切らしながら階段を上る母の姿は、終生脳裏を離れることはない。

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当時、取手駅を起点にしている母のような「かつぎ屋さん」は、隆盛の時で200人ぐらいいたのではないかと思う。その8~9割はオバサン部隊だ。

My site is the original Japanese vanishing landscape and the rich Japanese sentiment can stroll through the site

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