2008年4月7日月曜日

母と元海軍兵の鉄道公安官が敬礼する

Nostalgia Travel
年配の公安は、母が山手線に乗る途中で、また別の公安に呼び止められないように、母に同行してくれたようだ。新宿行きの電車がホームに近づいてくる。

Great Mother
年配の公安「樋口さん?」。母「エッ、はい」。

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公安は「かつぎ屋さんの認定書」で確認した、名字で母を呼んだ。「私、公安二課の木村と言います。何か困ったことが合ったら、担当公安官に私の名前を言って、連絡下さい」
母「・・・・ありがとう存じます。」

Great Mother
電車の先頭が、私達がいるホームの前をブレーキを掛けながら通過して行く。
公安が、私の頭を撫でながら「坊や、なかなかいい根性しているね。親孝行するんだよ」

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母「木村さん。これ気持ちです。受け取って下さい」
母はタマゴを2包み(20個)と大福3包みを「手さげカゴ」から出した。

Great Mother
公安「いや・・・。小生はそんなつもりで・・・」
母「分かります。でもこれは、私のささやかな気持ちですから、受け取って下さい。お願いします。」

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電車のドアが開く。母「電車が出てしまいます。お願いします。」母の顔が真剣だった。
公安「お気持ちだけで結構なのですが・・・・」

Great Mother
母「今朝取れたてのタマゴと、作りたての大福です。お昼に皆さんで召し上がって下さい。お願いします。」
発車の笛が鳴る。
公安「分かりました。ありがたく頂戴します」

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母と私は電車に乗る。ドアが閉まる。年配の公安が私達に敬礼をする。私は無邪気に敬礼を真似た。母は頭を下げてオジギをする。

Great Mother
電車が走り出して、年配の公安の姿が見えなくなる。母が頭を上げた目には涙が溢れていた。

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その日、母は野方駅の商店街の建築屋の家で一斗の米を売った。そして、公安の一斉監査で注文通りに、米を運べなかったことを詫びた。その後、商店街の何件かの、お客さんの家を周りながら詫びて歩いた。

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