2008年4月22日火曜日

母の手技、マッサージで母乳はでるか?

Nostalgia Travel
鉄ビンは、全体が鉄でできている。柄の部分も鉄だから、当然素手では熱くて持てない。私は、鉄ビン用の厚手の布を手に取って、鉄ビンを掛けてあるカマドの方に向かった。そのカマドの位置は、母の座って居る位置からは死角になる。

Great Mother
私が、湯気を出している鉄ビンの柄をツカム体勢に入った瞬間、「タカシ、鉄ビンはカーちゃんがヤルから、お前はバケツを『上がり口』持って来て」と母の声がする。

Nostalgia Travel
私「えっ、鉄ビンはいいの?」。母は座敷からの「上がり口」を下りながら「ヤッパリ危ないから、カーちゃんがやるよ」。私は一瞬に、緊張がほぐれて「うん。分かった」。

Great Mother
水道などない時代だが、我が家には井戸がなかった。そして大家の井戸は、我が家の裏の竹林の中に有るが、私達家族が住む、何年も前に涸れていた。

Nostalgia Travel
我が家の飲料水は、となりの山田のジーの井戸からもらい水だった。台所から、その井戸まで往復25メートルくらいだが、その水くみは私の仕事だった。

Great Mother
その井戸はポンプ式ではなかった。5メートルほどの竹竿の細い先に、ヒモで「くくり付け」てある小さなバケツ(約5リットル入り)で井戸水をくみ上げるのだが・・・・。

Nostalgia Travel
その竹竿のバケツを井戸の中に少しずつさげて行き、バケツが水面に付いたら、バケツ寝かせて水を汲んで竹竿を引き上げる。このくみ上げ作業二回で我が家のバケツは一杯になる。

Great Mother
特別の事がない限り、これを二往復すると「我が家の一日の飲料水」が確保できる。小学校の高学年になる頃には「風呂の水汲み」も私の仕事になった。この仕事は私の腕力と足腰を鍛えてくれた。

Nostalgia Mother
このバケツは、ホコリが入らないように古新聞紙でおおい、いつも台所の入り口に置いてあった。私はそのバケツにヒシャクを入れて「上がり口」に置いた。

Great Mother
母は、座敷に上がり、用意して有った古新聞の上に鉄ビンを置いた。やはり古新聞を引いた洗面器を私の方にずらして「タカシ、ここに入れて。」と言う。私「どのくらい?」

Nostalgia Travel
母「うん。お前のお茶碗で4杯くらいかな」。私「コンくらい?」。母「うん。いいよ」


My site is the original Japanese vanishing landscape and the rich Japanese sentiment can stroll through the site

0 件のコメント: