2008年4月3日木曜日

母「タカシ。カーちゃんが捕まったら助けるんだよ」

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母にとって、私は4番目にやっと生まれた待望の長男だった。母の初産は女児で生まれて間もなく死んだ。第二子も年子で女児だが、これも生まれて間もなく死んだ。

Great Mother
三女は姉だが、物資の極端に不足している終戦の一年前に生まれた。一歳の姉が、風邪をこじらせた時、医者は処方する薬がなかった。高熱が何日も続いて、手をこまねいている内に、脳性小児麻痺になった。そして、4人目が待望の男子の私だった。

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当時の日本には「男子の産めない嫁は一人前ではない」そんな風潮がまだあった。「男子は将来、嫁を『めとり』家系を継続してゆく」江戸時代の武家の名残が、まだ色濃く残っていた。

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最近の話だが、3年ほど前に、雅子妃に男子が生まれない事から、法律を改正して女性天皇家継承が可能にしようと真剣に討議されたことがあった。当時は庶民意識の中にも、そんな意識が根強くあった。

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父が船乗りで不在な事が多かったことから、母は私が3~4才の頃から親戚の葬儀に、父の代行と言うことで私を参列させていた。

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その頻度は、私が成長するにつれ多くなった。質屋や小口金融に行くときなど、田舎道を往復10kmも、歩くことになるが、冬など帰り道は暗くなる「男の子が側にいると心強い」と言って、私を同行させた。

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そんな母の心理を受け止めた私は、物心付いたときに「いずれ家長になる重責」の刷り込みが完成されていた。
だから「タカシ。カーちゃんが捕まったら助けるんだよ」と、母に言われたとき5~6才だった私だが「どうにかしなけきゃ」と一瞬にして反応していた。

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年配の公安が、若い公安に言う「ここは俺がヤルから、お前は向こうを手伝え」と山手線の方を指さす。若い公安「ハイ、分かりました」と敬礼して走り出す。


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